お昼に【らんまん】を見て、 ドラマに感化され、庭の手入れをする気分になった。
雨のおかげで 土も柔らかく、雑草抜きにはもってこいだ。
小さいスコップを使って、雑草を根こそぎ取りのぞくことにした。
作業途中、ギュルルぅーとかわいい鳴き声のようなものを耳にした。
はて?なんだろか? 植物を愛し、とうとう、わたしは妖精さんの声まで聞こえるようになったのか?
だとしたら、なんとも微笑ましく、なんだかウキウキだ。 と、小さいスコップを片手に妖精さんの声が聞こえるようになった私は作業をすすめる。
庭の整備。それは、 ヘルニア持ちには腰の痛い作業なのである。 ヘルニアを悪化させないためにも減量しなくてはいけない。 立ちあがろうとして顔をすこしあげた。
私は、目の前の掘り起こした土の中に 何か白いものを目にした。
白い腹の仰向け状態のトカゲが一匹。
私は、雑草と一緒にトカゲを掘り起こしたと知る。
私が妖精さんの声と思っていたものは、トカゲさんの断末魔のうめき声だった。
とても最悪な気分である。
もう、庭にいけない。 全然、らんまんって気分じゃなくなった。 今日は、南無阿弥陀仏でグッタリだ。
とりあえず、自分に塩をまく。
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